家系図作りは戸籍謄本を集めればゴールだと思っている方が多くいらっしゃいます。半分正しいのですが、半分は違います。戸籍だけでわかることと、わからないことをはっきり分けて考えると、次に何をすべきかが見えてきます。

戸籍でわかること

戸籍には、名前・続柄・生年月日・婚姻や養子縁組の履歴・本籍地の異動が記録されています。より具体的には、出生年月日と出生地、父母の氏名と続柄、婚姻の年月日と相手の氏名、離婚や死亡の年月日、養子縁組があればその年月日と養親の氏名まで記載されます。これを遡っていけば、名前と続柄のつながりという意味での「線」は引けます。多くの場合、幕末〜明治初期に生まれた世代まで届きます。

つまり、誰が誰の子で、誰と結婚し、どこの本籍地に属していたか——という骨格部分は、戸籍だけでほぼ再現できます。

戸籍だけではわからないこと

一方で、戸籍には「その人がどんな人だったか」は一切書かれていません。何を仕事にしていたか、どんな性格だったか、なぜその土地に住んでいたか。こうした情報は戸籍の記載事項ではないため、別の手段で補うしかありません。

具体的には、以下のような調査が必要になります。

  • 過去帳・お寺の記録(菩提寺がわかっている場合。江戸時代までさかのぼれることがあります)
  • 旧土地台帳(先祖の所有していた土地の記録。明治期の地租改正以降の土地の来歴がわかります)
  • 地方史・郷土資料(地域における家系の位置づけ)
  • 親族への聞き取り(生きた記憶。戸籍からは絶対に得られない情報です)

戸籍だけで作った家系図は、名前と線だけの図になりがちです。そこに人物としての厚みを持たせるには、この先の調査が必要になります。

骨格だけの家系図と、物語のある家系図の違い

同じ「家系図」という言葉でも、仕上がりには大きな幅があります。戸籍ベースの家系図は、名前・生没年・続柄が整理された系統図としては正確ですが、そこに書かれた一人ひとりがどんな人生を送ったのかまでは語りません。一方、聞き取りや文献調査を重ねた家系図は、「なぜこの土地に住んでいたのか」「どんな時代の変化を生きたのか」といった背景まで含んだ、読み物としても成立するものになります。どちらが優れているというより、目的に応じて選ぶべきものです。

どこまでやるかは、目的次第です

飾って眺めるための家系図であれば、戸籍ベースの骨格だけでも十分に価値があります。一方、子や孫に「先祖がどんな人生を送ったか」を伝えたいのであれば、戸籍の先の調査まで踏み込む必要があります。

TADOROOTSでは、戸籍ベースの「ルーツ記録プラン」から、文献調査・現地調査・聞き取りまで行う「ルーツ探求プラン」まで、目的に応じて選べる形にしています。

よくある質問

Q. 戸籍ベースの家系図から、あとで物語のある家系図に発展させることはできますか。 A. 可能です。ルーツ記録プランで作成した家系図をもとに、後から文献調査・聞き取りを追加する形でアップグレードできます。

Q. 過去帳や旧土地台帳は、必ず見つかるものですか。 A. いいえ、必ず見つかるとは限りません。菩提寺や土地の所在が特定できない場合や、資料自体が失われている場合もあります。まずは手がかりの有無から確認します。

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