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事業承継

創業者の思いを記録するには?聞き取りの準備と、話を引き出す質問の例

録音機を置き、創業の経験を聞き取る親子世代の二人

一緒に働いていて、毎日のように話していても、創業のころの話や、大きな決断の背景をあらためて聞く機会は、意外と少ないものです。

  • 創業のころの話を、きちんと聞いたことがない
  • 聞いてみたいけれど、どう切り出せばいいか分からない
  • 聞いた話を、どう記録に残せばいいのだろう

創業者の思いは、ふだんの会話とは別に「聞く時間」をつくり、具体的な場面をひとつずつ聞いていくと、その人らしい言葉で残すことができます。

この記事では、TADOROOTSで会社や家族の歩みを聞き取りから記録にまとめてきた調査担当が、創業者の思いを記録するための準備と、話を引き出す質問の例、聞いたあとの確認のしかたをご紹介します。

この記事を読むと分かること

  • 聞き取りの前に決めておきたいこと
  • 話を引き出す、具体的な質問の例
  • 聞いたあとの確認のしかた
  • 記録を共有するときの注意

聞き取りの前に、決めておきたいこと

聞き取りは、相手を説得したり、方針に同意してもらったりする場ではなく、経験を残すための時間です。始める前に、次のことを決めておきましょう。

  • どのくらいの時間、どんな話題を聞くか
  • 誰が同席するか
  • 録音するか、メモにするか
  • 聞いた話を、誰と、どこまで共有するか

答えたくない質問は飛ばしてよいことも、最初に伝えておくと、相手も安心して話せます。

会社の経験や理念の記録は、事業承継で引き継ぐ「知的資産」を考える材料になります。事業承継全体の進め方は、こちらの記事で紹介しています。

話を引き出す、具体的な質問の例

話を引き出すコツは、大きな問いをいきなり聞かず、具体的な場面から聞くことです。

聞きたいこと 最初に聞く具体的な問い
どんな会社にしたかったか 最初の仕事は、誰から頼まれたのか
大切にしていることは何か 難しい判断をしたのは、いつ、どんな場面だったか
次の世代に何を伝えたいか 同じ場面に、いま立ったら何を選ぶか

昔の写真や製品、会社案内などを手元に置いて話すと、記憶がよみがえりやすくなります。ただし、その資料に合う話を無理に引き出したり、答えを誘導したりしないようにしましょう。

聞いたあとの確認が、記録の質を決める

聞いた話は、資料と照らし合わせ、本人に確かめてもらってから記録にします。

  1. 録音やメモを整理し、話した人と聞いた日を書く
  2. 年月・肩書き・地名などを、資料と照らし合わせる
  3. 確かめられないところや、人によって違う話は「確認中」として残す
  4. 原稿を本人に読んでもらい、意味が変わっていないか、どこまで載せてよいかを確かめる

本人に読んでもらう手順を入れると、記録への信頼がぐっと高まります。

記録を共有するときの注意

聞き取りの記録は、本人が了解した範囲で共有します。

  • 社内の記録を社外に出すときは、あらためて載せてよい範囲を確かめる
  • 取引先の名前や、ほかの人の話が出てくるときは、その人への配慮を忘れずに
  • 親子で意見が違う話は、どちらかを正解にせず、それぞれの考えとして残す

まとめ:場面をひとつずつ、本人の言葉で

  • 聞き取りは、経験を残すための時間。録音や共有の範囲を先に決める
  • 大きな問いより、具体的な場面から聞く
  • 資料と照らし合わせ、本人に確かめてもらってから記録にする

創業者の言葉は、会社にとってかけがえのない財産です。聞いておけばよかった、と思う前に。ひとつの場面から、聞く時間をつくってみてください。

創業者の言葉を、会社の記録に

TADOROOTSの「ルーツ経営プログラム」では、創業者や先代への聞き取りと手元の資料をもとに、会社の歩みを記録にまとめるお手伝いをしています。聞き役として第三者が入ることで、身内同士では聞きにくいことも、落ち着いて話せる場をつくります。くわしくはルーツ経営プログラム、料金はプラン診断・料金一覧でご覧いただけます。

よくある質問

Q. 録音を嫌がられたら、どうすればいいですか。

メモで進めましょう。本人の気持ちを大切にし、了解なく録音することはしません。

Q. 親子で考えが違うときは、どう記録しますか。

それぞれの考えとして記録します。どちらかを正解にする書き方は避け、社外に出す内容は両方に確かめましょう。

Q. 1回の聞き取りは、どのくらいの時間がいいですか。

相手の体力や都合に合わせて、1回1〜2時間ほどを目安に、話題をひとつに絞るのがおすすめです。何回かに分けて聞くと、話も深まります。

Q. 記憶があいまいな話は、どう扱えばいいですか。

「本人の記憶」として残し、資料で確かめられることは確かめます。確かめられないことは「確認中」としておきましょう。

Q. 社員にも話を聞いたほうがいいですか。

長く勤めた社員の話は、創業者とは違う角度から会社の歩みを照らしてくれます。了解を得て、話を聞いてみましょう。

Q. 第三者が聞けば、本音を話してもらえますか。

必ずとは言えません。ただ、身内同士では聞きにくいことを、落ち着いて話せる場になることはあります。

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参照資料(2026-10-16確認)

聞き取りの進め方は、本記事の編集上の提案で、家族関係の改善や事業承継の成果を約束するものではありません。

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