相続対策に家系図が役立つ3つの理由|揉める前にやっておきたいこと

相続の話は、亡くなってから動き出すことが多いものです。役所に行き、戸籍を集め、誰が相続人なのかを確認する。この段階になって初めて「叔父に子どもがいたことを知らなかった」「祖父が再婚していた」といった事実が判明することは、実はめずらしくありません。
家系図を先に作っておくと、この手の混乱をかなり減らせます。理由は3つあります。
法定相続人の範囲をおさらいします
まず前提として、民法上の法定相続人には順位があります。配偶者は常に相続人になり、そのうえで第1順位が子(子が亡くなっている場合は孫)、子がいない場合の第2順位が父母などの直系尊属、それもいない場合の第3順位が兄弟姉妹という順で決まります。この順位を正確に確定させるには、戸籍を遡って確認する作業が欠かせません。
1. 相続人が誰なのか、揉める前にわかります
離婚歴、養子縁組、認知した子ども——これらは本人しか知らない事実で、家族にすら話していないケースがあります。順位の上では明確でも、実際に誰が該当するかは戸籍を見るまでわからないのです。
相続が発生してから戸籍を集め始めると、想定していなかった相続人の存在が判明し、遺産分割協議がそこで止まってしまうことがあります。生前に家系図という形で整理しておけば、少なくとも「誰が相続人になり得るか」は事前にわかります。もめ事の火種を消すというより、火種の場所を先に知っておくという方が近いかもしれません。
2. 遺言書の内容に、根拠を持たせられます
「なぜこの人にこの財産を残すのか」という理由は、遺言書には書かれないことが多いものです。財産の分配は書けても、その背景にある事情までは書きにくいためです。
しかし、家系図と一緒に家族の歴史をまとめておくと話が変わります。「この土地は曾祖父の代から本家が守ってきたものだから、跡を継ぐ長男に」というような判断の理由が、記録として残ります。遺言の内容そのものは変わらなくても、遺族が納得しやすくなります。相続トラブルの多くは金額そのものより、「なぜ」の部分が共有されていないことから生まれます。
3. 空き家・土地問題の遠因を、先に断てます
2024年4月の相続登記義務化以降、放置された土地・空き家の名義整理は多くの家庭にとって現実的な負担になっています。不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記の申請が義務となり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されることもあります。
名義がどこまで遡って誰のものかわからない、というケースは、実は家系図をたどれば解決の糸口が見えることが少なくありません。戸籍だけでは追いきれない土地の来歴が、家族の記憶や過去帳と照らし合わせることでつながることがあります。相続が発生してからではなく、まだ関係者の記憶が残っているうちに調べておく方が、圧倒的に手間がかかりません。
「まだ早い」と思っているうちに、聞ける人がいなくなります
相続の話は「そのうち」と先送りにされやすいものです。しかし家系図作りに必要なのは戸籍だけではなく、家族の記憶です。記憶を持つ人が元気なうちにしか、正確な話は聞けません。
TADOROOTSでは、戸籍収集の代行から家族の歴史のインタビューまでを一気通貫で提供しています。
よくある質問
Q. すでに相続が発生しています。今から家系図を作る意味はありますか。 A. あります。相続人確定のための戸籍収集はどのみち必要になるため、その過程で家系図として整理しておけば、今後の遺産分割協議や次の世代の相続に活用できます。
Q. 家系図があれば、遺産分割協議はスムーズになりますか。 A. 相続人の範囲を事前に把握できる点で助けにはなりますが、分割方法そのものの合意は別途必要です。家系図は「揉める前提を減らす」ためのものとお考えください。
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